ヤーズ(低用量ピル)
ヤーズは、ドイツの製薬メーカー「バイエルシェリング」が製造している低用量ピルです。、ニキビへの有効性も確認されています。日本では月経困難症(生理痛)の治療薬としてしか認可されていません。しかし、アメリカでは避妊薬・ニキビ治療薬としてもFDA(アメリカ食品医薬品局)に認可され、一般的に処方されています。
ヤーズの特徴
【効果・効能】ニキビの原因となるホルモンバランスの乱れを整えます。
ヤーズは、ホルモンバランスの乱れによる、生理前のニキビや肌荒れを改善する効果があります。ホルモンバランスの影響を受けやすい、顎や口の周辺、頬といったフェイスライン、いわゆるUゾーンにあらわれる症状の改善に有効です。
Uゾーンは男性だと髭の生える場所であり、主に男性ホルモンの働きが関係していると考えられています。男性ホルモンが優位が活発になると、ニキビの原因となる皮脂の分泌や、肌の角質を増加することが医学的に確かめられています。
男性ホルモンの働きを抑える作用がある2つの有効成分
ヤーズには、黄体ホルモン「ドロスピレノン」と卵胞ホルモン「エチニルエストラジオール(エストロゲン)」という2つの有効成分として配合されています。これらの有効成分は、ニキビや脱毛の原因となる男性ホルモンの作用を抑える働きをもっています。
【副作用】まれに吐き気や下腹部痛など軽度な症状がおこる場合があります。
症状には個人差がありますが、ヤーズは他の低用量ピルに比べて症状は軽いといわれています。ヤーズの主な副作用は以下の通りです。
- 吐き気
- 頭痛
- 下腹部痛
- 月経痛
- 不正出血(飲み始めの時期)
第4世代の低用量ピルであるヤーズは、従来の製品に比べ、先にあげたようなトラブルがおこりにくいという特徴があります。
ヤーズに配合されたドロスピレノンは、従来の低用量ピルに含まれていた黄体ホルモンよりも、体の中に元々ある自然な黄体ホルモンに近い働きをします。
また、頭痛や吐き気の原因とされるエストロゲンの配合量が、従来の低用量ピルの50~75%と効果を損なわない範囲で少量に調整されています。
ヤーズの用法・用量
ヤーズは1箱28錠入りで、全ての錠剤は1シート(7×4)にまとまっており、服用する順番が決まっています。ヤーズの錠剤を服用する順番(1~28の数字)は、各錠剤の斜め右上にが明記されています。
ヤーズは、月経がはじまった日を1日目として服用を開始し、28日間(4週間)かけて飲み切ります。毎日決まった時間に1日1錠を服用してください。
ピンク色の錠剤(1~24番)は有効成分が含まれた錠剤です。白色の錠剤(25~28番)は、有効成分が配合されていない偽薬です。
通常は白色の錠剤を服用している期間、つまりヤーズの服用を開始日から数えて25~28日目に、次の月経による出血が始まります。
薬剤にアレルギーがある方、妊婦・授乳中・妊娠している可能性がある方、12未満の小児は使用できません。