黒ニキビの治し方
黒ニキビと白ニキビの治し方は“ほぼ”同じ!違いはどこにある?
黒ニキビの治すためには、毛穴を柔らかくしたうえで皮脂の出口を塞いでいる角栓を取り除いてやることが基本になります。
白ニキビと黒ニキビの唯一にして最大の違いは毛穴が開いている大きさです。
黒ニキビの医学的な名前は「開放面皰(かいほうめんぽう)」、白ニキビの医学的な名前は「閉鎖面皰(へいさめんぽう)」といいます。症状名の頭に使用されている「開」と「閉」という文字は、毛穴の状態をあらわしています。
黒ニキビは、毛穴が長いあいだ大きく開いた状態で固まっている分だけ、白ニキビよりも厄介です。黒ニキビを効率よく治すためには、毛穴を意識して正しくケアすることが大切だといえます。
黒ニキビと白ニキビの治療には同じ薬が推奨されています。
黒ニキビの治療では、ディフェリンゲル0.1%またはベピオゲル2.5%が第一選択薬として推奨されます。どちらの薬にも、ニキビ発症のキッカケとなる角栓による毛穴に詰りを解消する効果があります。
皮脂の出口を塞いでいる角質を取り除くことで、毛穴の炎症を防ぐことができます。黒ニキビが炎症をおこしてしまった場合は、クリンダマイシンやミノサイクリンといった抗菌薬を使って治療します。
皮膚科で行うクレーターを残さない黒ニキビの圧出法
黒ニキビの中身は、面皰圧出器を使えば簡単に取り除くことができます。しかし、毛穴が大きく開いた状態で固くなっているため、中身を圧出した後にクレーター状の穴が残ってしまう可能性があるのです。
肌にポッカリと空いた毛穴には、埃や細菌、化粧などが詰まりやすく、同じ場所にニキビが再発するキッカケとなります。こうした悪循環に陥らないためには、皮膚科で行う正しい面皰圧出法でニキビ痕のクレーターを残さないようケアする必要があります。
皮膚の再生機能を利用してポッカリと穴が空くのを防ぐ!
白ニキビの場合は中身を圧出すれば終わりですが、黒ニキビの場合は中身を圧出した後にレーザーで毛穴の皮膚を一旦削ります。そうすることで、傷を治そうとする皮膚の再生能力によって、クレーターができるのを防ぐことができるのです。これを「上皮化(じょうひか)」といいます。
皮膚が再生するまでの期間(ダウンタイム)が7日ほどかかります。そのため、その間はメイクを控えつつ傷口を保護するための軟膏を使用する必要があります。くれぐれも、鼻や頬にできた黒ニキビを指でつぶすようなことは避けましょう。
自宅で試せる黒ニキビの悪化を予防する方法
黒ニキビは、酸化して固くなった皮脂が毛穴を塞いでいる状態で、皮脂が過剰に分泌されることで悪化します。
そのため、黒ニキビを効率よく治すポイントは「皮脂を柔らかくすること」と「皮脂の過剰分泌を抑えること」が大切です。
自宅で試せるスキンケアは数多くありますが、中でも手軽に試せて効果的な2つの方法を紹介します。
皮脂を柔らかくする清潔な蒸しタオルを使った週2回のセルフケア。
蒸しタオルの熱と蒸気で、毛穴を塞いでいる硬くなった皮脂を柔らかくして、皮脂が出やすい状態を徐々に整えていきましょう。具体的な手順は次のとおりです。
- 洗顔でメイクを落とす
- 水に浸した清潔なフェイスタオルを絞る
- 電子レンジで30~1分ほど加熱(500~600W)
- 肌にあてて熱すぎないかをチェック
- 蒸しタオルで顔全体を3分ほど覆う
- 毛穴が開いて浮き上がってきた皮脂や汚れを洗い流す
- 冷やした化粧水や美容液で毛穴を引き締めつつ保湿
- 乳液や保湿クリームで水分の蒸発を防ぐ
タオルを浸す水に水道水を使う場合、一度沸騰させて塩素を抜いておきましょう。
また、使用するタオルを洗う場合、リン酸塩、エデト酸塩、合成香料、着色料、 保存料などを含まない無添加の新生児用の洗濯洗剤を使用すると安全です。
皮脂の過剰分泌を抑える食事のコツは適度な糖質制限とビタミンBの摂取。
ビタミンB2やビタミンB6には、皮脂の分泌を適度に抑える作用があります。糖質を摂り過ぎはビタミンB群を消費させてしまい、皮脂の分泌量の増加につながるため、適度に制限するよう心がけましょう。
食事によるニキビ改善は、医薬品に比べて確実性や即効性はおとります。しかし、日頃からバランスの良い食生活を心がけていくことで、黒ニキビを悪化させる皮脂の過剰分泌に対する一定の改善効果が見込めます。